2歳になると、偏食や自我の芽生え、食事の変化で便秘になる子も多いです。
便秘が続くとご飯も食べなくなってしまったり、出すときに泣いたりして心配になりますよね。
この記事では、子供の便秘の原因と、子供の便秘でよく処方される酸化マグネシウムとマルツエキスの違いや効果について載せています。
- 定期的な排便がない(2-3日排便がない)
- コロコロしたウサギみたいなウンチばかり出る
- 便を出すときに痛がる
- 便失禁や血便がある
- (吐き気があったり食欲がない)
などの症状があれば便秘です。
症状が軽くても長く続いている場合は医師に相談するようにしましょう。
酸化マグネシウムとマルツエキスの違い
味 | 形状 | 主な成分 | 作用 | 効果 | |
酸化マグネシウム | 無味 | (子供用は)粉 | 酸化マグネシウム(MgO) | 便に水分を集め柔らかくする | 穏やか |
マルツエキス | 甘みがある | 水飴状の液体 | 麦芽糖 | 発酵作用で腸の活動を高める | 穏やか |
酸化マグネシウムは大人だとマグミット錠という錠剤のお薬で処方されることが多いです。
マルツエキスは赤ちゃんに処方されることが多いです。
どちらも効果が穏やかで、副作用がほとんどないとされています。
酸化マグネシウム
- ヨーグルトでもプリンでもお茶でも何でも混ぜてOK
- 水分をちゃんと摂る
✓何かに混ぜた場合、食べきらないと摂取量が変わってしまうので、食べきれないときがある子なんかだと全体に混ぜるより上の方にかけてその部分をまず食べさせるのがおすすめです。
✓便に水分を集める薬なので、水分をちゃんと一緒に摂るようにしましょう。
水分が不足していると薬の効果が落ちます。
✓酸化マグネシウムは乳製品と同時摂取は好ましくないと書かれていることもありますが、2歳児に処方される際に「1日に牛乳1Lとか一緒に飲むと駄目だけどそれ以下なら同時摂取OK」と小児科で言われました。
マルツエキス
・1歳以上3歳未満:1回 9~15g
・甘いのでスプーンでそのまま飲ませてもOK(ヨーグルトも合う)
・服用後はお茶を飲ませたり歯磨きをしよう
甘いお薬(麦芽糖)なのでそのままでも飲ませやすいです。
糖分なので飲ませたあとは赤ちゃんならお茶を飲ませる、幼児なら歯磨きの前に飲ませるなど気を付けましょう。
2歳で便秘になる原因
一般的に、1週間に3回以上の自然(自力)排便がない状態を便秘といいます。
けれど毎日出ていないと必ず便秘、というわけではありません。
逆に、毎日出ているから便秘ではないとも言えません。
コロコロしたウサギみたいなうんちが少ししか出ていなければ毎日出ていても便秘といえます。
食事の量
そもそも食事の量が少なくて出ていない可能性もあります。
食事は時間を決めて食べさせるようにしましょう。
また、幼児のうちは1日3回の食事では胃が小さく必要な量が食べきれません。
朝食と昼食の間、昼食と夕食の間も捕食を食べさせるようにしましょう。
トイレトレーニング
トイレトレーニングを始めると便秘になることがあります。
- トイレで出来ないと怒られるから行きたくない
- 足がつかなくて踏ん張れない
- トイレですると水が跳ね返ってくるから嫌
- 見られながらするのが嫌
- ウンチを流してしまうのが嫌(ウンチに愛着を感じている)
など様々な原因があります。
✓トイレで上手に出なくても怒らない
✓トイレでさせる場合は足がしっかりつく踏み台を用意する
✓水が嫌だったらする前にトイレットペーパーを敷いてからさせる(跳ねにくくなる)
✓外で待つようにする
✓「ウンチばいばいしようね」など話す
などしましょう。
トイレが上手くいったら「ウンチ出たね良かったね」と喜んだり、上手く出来なくても「大丈夫だよ次はできるよ」など出来なくても大丈夫だと安心できるようにしてあげましょう。
排便の我慢
一度便秘になると、
便を出すのが痛い、痛いから我慢する、我慢するから便秘になる
と悪循環に陥ることが多くあります。
他にも、
- 便を出したら怒られた(例:なんで今出すの!なんでトイレでしないの!)
- 便を出したら嫌がられた(例:臭い汚い)
- 便を出したらからかわれた(例:トイレ長かった大きい方したでしょ)
- もっと遊びたい
など精神的なことも便秘の原因になります。
我慢することで腸に便がたまり、新しく便がきても腸が伸びず便意を感じにくくなってしまいます。
また、2歳から4歳頃の子どもは便に愛着を感じています。
「臭い」「汚い」
などの嫌な反応は避けるようにしましょう。
病気が原因
病気が原因で便秘になっていることも稀にあります。
- 甲状腺機能低下症
- 高カリウム血症
- 全身性エリテマトーデス
便秘の他に体のだるさや無気力感、脱力感、関節の痛みなどが併発している場合は注意しましょう。
また、服用している薬が原因で便秘になる可能性もあります。
薬を飲み始めて便秘になった場合は医師に相談しましょう。
便秘の解消方法
以下では薬を飲むだけではなく、日常生活から便秘解消できる方法について載せています。
バランスの良い食事
乳酸菌、食物繊維(きのこ・海藻・穀物・豆など)、水分などを積極的に摂りましょう。
オリゴ糖の粉末が摂取しやすくておすすめです。
選ぶ際はショ糖が少なく95%以上オリゴ糖やラフィノースのものを選びましょう。
適度な運動
便は腹筋を使っていきむことで腸が刺激されて便を出すことが出来ます。
運動不足で筋力低下するとそれらの機能が低下してしまいます。
普通にお外で体を動かすだけで大丈夫ですが、
- うつ伏せで手を顔の下にしいてバタ足
- バタ足の状態でお尻を足で軽く叩く
- 仰向けに寝かせた子の両足をもってゆらゆら揺らす(お腹を動かすことを意識)
なども効果的です。
3歳以上なら
✓カエルのような足でしゃがむ(出来るようなら体をその体勢でひねる)
✓ペンギンのように手を体の横につけた状態でほんの少しジャンプする(足が床についてるくらいでほぼ飛ばなくてOK)
などの運動も効果的です。
排便の訓練
排便機能は小学校高学年くらいでやっと大人くらいになると言われています。
同じ時間にトイレを促す(排便リズムを作る)
まずは浣腸でつまった固いウンチを出す
痛みなく出せるように薬を服用する
ウンチをするのはいいことだと教える(いいウンチが出たね!スッキリしたね)
などしましょう。
お腹のマッサージをする
便秘にはお腹のマッサージが効果的です。
また足裏マッサージも効果があると言われています。
- へその横指一本あげた両側をゆっくり軽く押す
- へその下を手の平の下の方でゆっくり軽く押す
- お腹をののじに手の平で撫でる
- 足裏を、右足の親指から反時計回りにかかとの上まで軽く押し、左足はかかとの上から反時計回りに親指の下まで軽く押す
軽くで大丈夫なので、強く押さないように注意して下さい。
またマッサージやツボ押しは、ゆっくり押してゆっくり戻すのが基本です。
薬を自己判断で止めない減らさない
とりあえず出たしいいか、など自分で判断して薬を止めたり、出ないし増やそうなど勝手に増減するのはやめましょう。
医師から子供に酸化マグネシウムを処方されたときは、
「ウンチが出ても薬を止めたりせず、処方分は継続して下さい」
と言われました。
症状にもよると思うので医師の指示に従いましょう。
浣腸
飲み薬だけでなく浣腸も選択肢に入ります。
すでに入り口で固まって出なくなっているのであれば、まずは浣腸で出してしまってから飲み薬で治していくのがいいでしょう。
まとめ
便秘をこじらせてしまうと排便機能を育てることができず将来も便秘に悩む可能性が高くなります。
小さいうちに治してあげられるように上記したようなことを気にしてみてください。
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